PEOPLEメンテナンス技術本部
防災計画部門
2020年入社
小坂 領佑KOSAKA Ryosuke
AI×鉄道メンテナンスで
トンネルの安全をミリ単位で守る
440kmのトンネル情報を1mm単位で取得
大学卒業後は異業種で働いていましたが、鉄道会社に勤めていた父の影響で「鉄道インフラを通して社会に貢献したい」と思うようになりました。前職を退職後、派遣社員として当社のトンネル検査業務に携わる中で、鉄道の安全を支える仕事に社会的意義を感じ、翌年から契約社員、さらに翌年から正社員に転換しました。現在は「TuLIS4号機」と呼ばれる専用車両を線路上に走行させ、トンネル覆工表面の撮影・解析をする業務に従事しています。具体的にはレーザー光を覆工表面に照射し、反射光を撮影することで2D画像データと3D形状データを1mm間隔で取得。このデータを、JR東日本が現場検査に活用する「トンネル変状展開図」と呼ばれる図面を作成します。データの計測・解析は東日本管内の全新幹線トンネル約440kmを対象に、2年周期で行われます。

膨大な計測データが安全運行の根拠に
取得したデータからトンネル変状展開図を作成する際には、現地の状況に合わせて画像の歪みやズレを補正し、ひび割れなどの変状を抽出します。ひび割れの解析は、画像を拡大して目視で確認し、手作業でトレースする地道な作業です。膨大なデータを一つひとつ確認していく過程には根気が要りますが、チーム一丸となって期日内に納品できたときには大きな達成感が得られます。完成したトンネル変状展開図は、新規のひび割れの発見や既存のひび割れの進展を確認し、過去データと比較しながら緊急度や対処方針を決定するための重要な判断材料となります。自分たちが作成したデータが新幹線の安全運行を支える根拠になっていることに、大きなやりがいを感じます。

AI活用で効率化・高度化を追求
私はもともと習得×アルゴリズムの改良×画像処理やプログラミングに興味があったこともあり、解析や加工業務におけるアルゴリズムの改良や工程の自動化などに積極的に取り組んでいます。効率化や精度向上に向けアルゴリズムの構築や最適化など高度な専門スキルが求められる場合には、社内のICT事業部と連携し、開発業務を依頼することもあります。当部署とICT事業部は協力して業務を実施することも多く、複雑な内容でもポイントを伝えるだけでスムーズに共有できるため、迅速な開発が可能なのが強みです。今後もこうした連携と自己研鑽を重ね、最新技術を活用することで鉄道メンテナンスの高度化に貢献していきたいです。







