PROJECT 01
駅改良(計画・設計)

PROJECT 01 駅改良(計画・設計)

〈 品川駅改良プロジェクト 〉

人が集う、駅をつくる。

2020年3月、山手線では30番目となる新駅「高輪ゲートウェイ駅」が、品川~田町間に誕生した。49年ぶりの新駅誕生だ。高輪ゲートウェイ駅は、品川駅北側の都市開発計画の中核施設として設置されている。このプロジェクトを支えるJRCの社員に話を聞いた。

技術本部 技術第二部

成田 浩明 NARITA Hiroaki

調査計画本部 R&S推進室 ※取材当時

嶋田 和浩 SHIMADA Kazuhiro

SCENE 1駅を中心とした新たな街づくり

人々の生活と街をつなぐ鉄道、そしてその玄関口となる「駅」。現在、東京では各所で大規模な再開発プロジェクトが進められているが、中でも注目度が高いのが、49年ぶりに新駅が誕生した品川駅北周辺地区の再開発プロジェクトだ。プロジェクトの計画に携わる調査計画部門の嶋田は、この地区の再開発についてこう話す。「品川地区は古くから鉄道を有し、空港などへのアクセスも良く利便性の高い場所ですが、都内の他のエリアと比べて周辺地域へ移動しづらく、知名度もやや低いことから、人が集うイメージはあまりなかったと思います。本プロジェクトでは、車両基地を再編して捻出した用地を利用し、「駅まち一体」の新たな街づくりが進められています」

SCENE 2より便利で安全な駅であるために

一方で現在の品川駅は、通勤・通学の時間帯にコンコースや自由通路が非常に混雑している。また将来、周辺開発やリニア乗入れが予定されている。これらに対応させる駅改良として、既存のホームや線路の地下・上空にさまざまな構造物を構築する工事が進められている。このプロジェクトを文字通り縁の下から支えているのが、技術部門の成田だ。「本プロジェクトで私が担当しているのは、既存のホームや線路の下を掘削して構築する地下構造物の設計と、掘削のための土留の設計です。多くの人の目に触れる部分ではありませんが、人々がより快適に、安全に駅を利用できるようになる生活しやすい街をつくる一端を担っていると感じています」

SCENE 3多くの人が携わる複雑な現場で

街づくりには鉄道関係のみならず、行政なども絡み関係各所の調整も複雑で、嶋田の作成する協議用の資料には、わかりやすさや根拠の明確さが求められる。土木の設計が担当の成田も、駅改良には他部門との協議で、お互いの意見交換が欠かせないという。鉄道に関する技術力はもちろん、様々な現場を経験した他部門のプロフェッショナルが揃うJRCは、「業務の相談がしやすく、風通しがよい社風」だと二人は口を揃える。

SCENE 4社会の一端を担う仕事への誇り

本プロジェクトは現在進行中であり、まだまだ決まっていないことも多くあるという。しかし、「品川駅はポテンシャルの高い駅であり、これから新たな広場や建物ができ、今とは異なる景色が見えてくることに品川駅を利用するたびワクワクする」と成田は言う。
「リニアの乗入れや周辺開発、道路も含めた交通ネットワークの拡充など、品川はこれから大きく変わっていくエリア。品川駅周辺の利便性や知名度がより高まるようになれば」と嶋田も期待を込める。変わり続ける東京の、品川エリアから、ますます目が離せない。